朝礼で喋った3分間スピーチをまとめてあります。
２人の靴職人がニューギニアに靴を売りに行った。１人は、ここの人たちは、誰も靴を履いていない。靴を履く習慣がない人たちに靴が売れるわけがない、と言ってサッサと帰ってしまった。もう１人は、ここの人たちは、誰も靴を履いていない。靴の良さをわかってもらえば必ず売れると言って小さな店を出した。すると、すぐに評判になり、この靴職人は大儲けをしたという話である。このように、同じものを見ても、プラスに考える人とそうでない人にはこれだけ違いがある。物事を良いように考えれば必ず事態は良い方向に進むものだ。
NHKの大河ドラマで新選組をやっていますので、本屋さんに行きますと、その手の書籍が並んでいます。そこで、新選組にちなんだ話をしたいと思います。新選組のなかに、あまり目だった行動はしませんが、高杉晋作と言う人がいます。その人が書いた有名な句に次のようなものがあります。
「面白き こともなき世を 面白く すみなすものは 心なりけり」
皆さんの仕事がつまらないということではありませんが、日々の仕事の中にも、心の持ち様一つで楽しみを見つけられるよ、というような意味です。最近、面白いこと、ファニーでなくインタレストの方ですが、そんなことをやろうという雰囲気がなくなってきているんじゃないかと思います。この句のように心がけひとつで、仕事を楽しめるのなら皆さんも実践してみたらいかがでしょうか。
みなさん、おはようございます。３分間スピーチということで、お話させていただきます。皆さんも、ご存知のように今年は江戸幕府が開かれてからちょうど４００年になります。そこで、今日は江戸にちなんだ、お話をさせていただきます。みなさん、江戸しぐさというのをご存知ですか？江戸しぐさというのは、江戸の人達が考えた、お互いに喧嘩をしないで毎日を気持ち良く過ごすために編み出した知恵です。当時の江戸の人は、それが、日々の生活の中の自然なしぐさとして身に付いていたと言うことです。
往来しぐさというのがあるのですが、その中に、うかつ謝りというのがあります。道を歩いていて、足を踏まれたとき、今でしたら、満員電車の中ででしょうか、踏んだほうが謝るのは当然なのですが、踏まれた方も、うかつでしたと謝ったそうです。こんな小さな心がけが、喧嘩になるのを防いでいたんです。俺が俺がと言うのでなく、１歩退いて人を思いやる心が大切なんです。グローバルスタンダードも良いところがありますが、日本古来の先人の知恵にも良いものがあるというお話をさせていただきました。
お客様に接していて感じることは、２種類の人がいると言うことです。金を払って仕事をたのんでいるのだから、やってもらって当然と言う態度で、契約書などをすぐに取りだして、高圧的な態度で業者扱いするところ。もう一つは、自分たちの仕事をお願いしているということで、主体になって動いてくれて、事業遂行上のパートナーとして、非常に協力的に対応してくれるところです。自ずと協力的なところに力が入ってくるし、気持ち良く仕事ができます。
同じことが、自分が仕事をお願いしている関連会社の間にもあるんじゃないかと思います。機器の仕入れ先、ソフトの開発を外注している会社、保守をお願いしている会社などなど。自分で出来ないから他の会社に仕事をたのんでいるのだから、元請けとして威張る必要なんか無いんじゃないかと思います。同じ一つのビジネスを遂行するためのパートナーとして接する必要があるんです。下請け業者と言う呼び方はやめて、ビジネスパートナーという呼び方を提唱したいと思います。そして結果として気持ち良く仕事ができる雰囲気をつくりたいものです。
職場で女性差別をなくそうというウーマンリブ運動に付いては、皆さんご存知だと思います。最近は、欧米では、年齢差別をなくそうというエイジズム運動というものがあるようです。仕事をする能力があるのに、年をとっているというだけの理由で、強制的に解雇されたり、職場を移されたりする人がいます。それは、差別ではないかということです。ドイツでは、老人党というものがあり、政治にもかなり影響力があるようです。最近は、作家で精神科医のなだいなださんが、バーチャルで老人党を立ちあげました。
私の子供のころには、６０歳というとかなりのお年寄と言う感じの方が多かった気がします。今は、６０歳という年齢は、人生の第2ステージとして、これから楽しもうという方が多いですね。日本人の60歳以上の人口が1000万人を超えたという新聞記事を最近読みました。この傾向は、団塊の世代が年を重ねていくまでは続くものと思われます。しかし、実際に定年して会社を離れると厳しい現実があるようです。町を歩いていても、お年寄が楽しめる娯楽が少ないと感じます。若い人向けの遊び場は沢山出来ていますが、これだけ年配の方が多いのに、そこの社会資本を投下しようという公約は聞いたことがありません。日本は、年配者を敬うという習慣が無くなって来てしまったようです。若者とお年寄りがうまく共存できる社会が来ると良いですね。